第25回 絵本学会大会 (2022年6月11日・12日) ご報告と御礼
第 25 回絵本学会大会は、6月11日(土)、12日(日)の2日間、大会テーマ「共生の時代と絵本のゆくえ」を掲げ、小田原短期大学を拠点としてオンラインで開催された。参加者数は、会員(準会員含む) 135 名、一般 54 名、学生 22 名の合計 211 名であった。
大会 1 日目は、開会式の後、スージー・リー氏による基調講演が行われた。 See you Someday soon をはじめとした独創的な作品の魅力や工夫について、アニメーションや音楽を使いながら丁寧にご紹介いただいた。最後には、「 Someday soon. このように物語は終わります。この大変な時は必ず終わりを告げ、私たちは必ず会えるでしょう」と、大会テーマにも通じる夢を語っていただき、 200 名を超える視聴者に大きな感銘を与えた。また、この日の研究発表は A と B 、 2 グループに分かれ、発表者は計 6 名。それぞれ 83 名、 94 名が参加し、チャット機能を使った質疑応答も行われた。
大会 2 日目は、研究発表が C と D 、 2 グループに分か れ、発表者は計 5 名、参加者はそれぞれ 121 名、 55 名だった。作品発表は、発表者 3 名、参加者 147名だった。いずれもチャットで発表者と参加者との活発なやり取りがあった。
また絵本学会25周年記念企画として、「葉祥明・絵本が育む心の世界」がオンデマンドで配信された。葉氏が自ら「北鎌倉・葉祥明美術館」を案内し、展示作品にまつわるエピソードなどを披露。最後には作品の朗読までしてくださるという贅沢な内容だった。視聴者は157 名だった。
大会を締めくくったのは、長谷川義史氏とあおきひろえ氏ご夫妻による夫婦トークである。ご自身のスタジオ、「空色画房」からのライブ発信。大会テーマを念頭に置いてお二人の作品の中から 7 冊を選んで、さまざまなエピソードを交えながらご紹介くださった。非常に楽しいトークではあったが、そのユーモアの裏に深い解釈をすることができるというのがお二人の作品の特徴である。視聴者は 170 名だった。
以上、今大会はオンライン開催という制約があったものの、逆にその特徴を生かして、参加しやすく、理解しやすい内容とすることができたのではないかと感じている。
ご参加者の皆様と大会関係者の皆様に心より御礼申し上げます。
※詳細は「絵本学会NEWS73号」をご覧ください。
(文責:馬見塚昭久)
第 25 回絵本学会大会実行委員会(敬称略)
赤羽尚美(小田原短期大学)
小倉直子(小田原短期大学)
松本由美(玉川大学)
宮崎詞美(横浜美術大学)
山本美希(筑波大学)
尹 惠貞(一橋大学大学院博士研究員)
馬見塚昭久(小田原短期大学)